ニュージーランドでMy Business-日本人起業家に続け-

完全オリジナルの結婚式づくりをお手伝い。
毎回、感動して泣いてしまうんです

Amicale NZ Ltd. (アミカル・ニュージーランド) 代表 荒川 千明さん

荒川 千明さん

●氏名:あらかわ・ちあき/某年2月2日、神奈川県生まれ/0型
●趣味:旅行、写真、料理、ラグビー観戦など
●座右の銘:Be Positive!
●ビジネスの歩み

  • 1979年 大学卒業後、ラジオ局の契約アナウンサーとして、交通情報や番組のレポーターを務める
  • 1988年 某有名企業CMのナレーターとして、撮影でニュージーランドを訪問
  • 1988年 同業の仲間とともに司会者、ナレーター、レポーターなど話し手の事務所「オフィス・アミカル」を開業
  • 1995年 全国BMC公認司会者の認定を受ける
  • 1996年 神奈川県川崎市で(有)オフィス・アミカルを設立
  • 1997年 2人の息子の夢をかなえるため、ニュージーランドへラグビー留学生として送り出す。オークランドでの結婚式コーディネートも開始
  • 1998年 事務所を横浜市に移転し、(株)アミカルを設立。結婚式やイベントのプランニングもできる司会者として活躍。話し手、プランナーの養成にも関わる
  • 2000年 ニュージーランドのオークランドへ移住
  • 2004年 業務の拠点をニュージーランドに移し、現地法人アミカル・ニュージーランドを設立

 「子どものときから、ラグビーが生活の一部だったんです。母はあるラグビーチームの後援会長をしていましたし、弟は高校で運良く花園に出場。二人の子にもラグビーを見せて育てたら、そろって『ラグビーの本場、ニュージーランドに留学させてほしい』って言い出して」

 日本で興したウェディング・コーディネート会社の拠点をニュージーランドに移した理由を尋ねると、荒川千明さんは、その澄んだ声にはミスマッチなほど熱く、ラグビーへの思いを語り始めた。

 留学中の息子さんたちを何度か訪ねるうち、初めてこの国に来たときの「ここになら住める」という直感がよみがえってきたのだという。結婚前は、給料のほぼ全額をつぎ込み、世界中に友だちを作りながら一人旅を繰り返していた荒川さんだが、ほかの国では一度も感じなかったこと。その直感を信じてみた。

ドレスショップドレスショップでお客様の希望に合いそうなドレスを撮影し、メールで写真を送って選んでもらう 二人の息子二人の息子さんと。一人はプロ選手として活躍中 ジャパン・デーオークランドで年に一度開かれる「ジャパン・デー」は、プロ司会者として腕の見せ所


 ビジネスについても、「この国でなら、予算や時間にとらわれず、本当にテイラーメイドの式をつくれる」と考えた。日本では、どんなに「オリジナル・ウェディング」をうたった式場でも、披露宴は2時間と決まっている。お客様から時間の掛かる企画を頼まれたら、丁寧にお断りするか、予算を倍増してもらうしかない。

 その一方、ニュージーランドでは、プランナーの腕次第で、日本では突拍子のないことも驚くほど安い費用で実現できる。海を見晴らす豪邸を貸しきって、芝生の庭に大天幕を張り、一晩中踊り明かすヨーロッパ流ウェディングも夢ではない。

 これまで、日本と合わせて3,000組以上の式に関わってきたというベテランに、「ニュージーランドで一番印象に残っている結婚式は?」と水を向けたところ、考え込んでしまった。「どれも本当に良かったの。毎回、新郎新婦から『ありがとう』って言われるだけで、感動して泣いてしまうんです」

 だが、悩み落ち込むこともあるという。「いくら英語が上達しても、本職である話し手としての仕事は増えません。ニュージーランド人はパーティー慣れしているから、日本のように司会者が仕切って盛り上げる必要がないんです」

 日本からの距離、飛行機代の高さも、努力ではどうにも乗り越えられない壁だ。そこで荒川さんは今、この国で自分ができることを必死で模索している。

 例えば、ウェディングプランナー、話し手の養成。実際、すでに数人の若者を指導し、東京の一流結婚式場やラジオ局、メディア業界への就職に導いてきた。ウェディングケーキのデコレーション、接客、料理などを学ぶ「お稽古留学」のコーディネート業にも力が入る。

 責任感が人一倍強い人、という印象を受けた。声だけでなく心も澄んでいて、しっかり「自分」を見つめている。そんな荒川さんに見守られ、この国で式を挙げるカップル、社会人として成長していく若者は、本当に運が良い。

ニュージーランドで起業を目指す日本人へのアドバイス

結婚式結婚式の後は、ビーチで記念撮影するのがニュージーランド流

 結婚式の仕事は、終わった後にお客様から「成功でした」と認めていただいて初めて、無事終了となります。特に、この国では毎回まったく違うオリジナル・ウェディングを企画するので、日本以上にお客さまと連絡を密に取り合う必要があります。距離がある分、信頼を得るまでにも時間が掛かりますから、国際電話、FAX、Eメールなどの通信費については制限なし。お問い合わせをいただいたら一秒でも早く返信する、というのをモットーにしています。インターネットを使って世界中と無料で話せるスカイプも、いち早く導入しました。

(2006年10月 取材:島村 知美(Japan Media Creations (NZ) Co., Ltd.

会社の概要

Amicale NZ Limited
電話:09-478-8330
ウェブサイト:www.amicalenz.com